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事業承継で失敗しないためのチェックリスト

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事業承継で失敗しないために、経営者が必ず確認すべきチェックリストを網羅的に解説。後継者選定、株式・資産、税務・法務、従業員対応、M&A判断まで、実務視点で整理し、今すぐ取るべき行動が分かります。

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この記事の目次

事業承継の「失敗」はなぜ起きるのか

よくある失敗パターン

事業承継の失敗で多いのが、後継者準備不足です。後継者を決めていない、または育成が進んでいないまま承継を迎えると、経営が停滞しやすくなります。結果として、現場や幹部との摩擦が生じます。

次に多いのが、財務・税務対策不足です。相続税や贈与税の試算を行わずに進めると、想定外の税負担が発生します。納税資金不足が経営リスクになるケースも少なくありません。

従業員や取引先への配慮不足も見逃せない要因です。説明が不十分だと不安が広がり、離職や取引縮小につながる可能性があります。事業承継は、社内外への丁寧な説明が欠かせません。

さらに、着手の遅れも大きな失敗要因です。急逝や体調不良などにより、準備不足のまま承継を迫られるケースがあります。早期着手が、選択肢を広げます。

活用方法(経営者・後継者・幹部の役割)

この記事は、経営者・後継者・幹部が共通認識を持つためのチェックリストとして活用できるように作成いたしました。立場ごとに確認すべき視点を整理し、事業承継を「個人の問題」ではなく「組織の課題」として捉えることが目的です。

経営者は、承継方針の決定と関係者の合意形成を担います。どの承継方法を選ぶのか、いつ実行するのかを明確にし、社内外へ示す役割です。曖昧な判断は、承継リスクを高めます。

後継者は、育成計画の実行と権限移譲の受け皿となります。経営知識だけでなく、人材・財務・現場統率の経験を積むことが求められます。この記事を使い、自身に不足している要素を客観的に確認できます。

幹部は、現場統率と社内浸透の要です。承継方針を現場に落とし込み、従業員の不安を吸収する役割を担います。幹部が理解・納得しているかどうかが、承継成功を左右します。

 

全体像|事業承継の3類型と進め方(チェックの前提整理)

事業承継は、会社の将来を左右する重要な経営課題であり、株式や代表者の交代だけで完結するものではありません。中小企業庁でも、事業承継は「経営」「資産」「人材」「取引関係」などを含めた総合的な引継ぎとして整理されており、計画的かつ段階的に進めることの重要性が示されています。

まずは、自社がどの承継方法を選択する可能性が高いのか、全体像を把握することが重要です。承継方法によって、準備すべき内容や検討の順序が異なるため、この整理がその後のチェックや実行計画の前提となります。

3つの承継方法

親族内承継

現経営者の子や親族が後継者となる承継方法です。経営理念や事業への想いを引き継ぎやすい一方で、後継者の育成や相続・株式対策を十分に行わなければ、承継後の経営不安や親族間トラブルにつながる可能性があります。早期からの準備が特に重要な類型です。

親族外承継(役員・従業員承継)

役員や従業員が後継者となる方法で、事業内容や社内事情への理解が深い点が特徴です。一方で、株式取得資金の確保や金融機関との調整が課題となりやすく、財務面・組織面の整理を含めた計画的な対応が求められます。

M&A(第三者承継)

社外の企業や個人に事業を引き継ぐ方法で、後継者不在の場合の有力な選択肢です。事業の継続性を確保できる反面、条件交渉や情報開示、関係者への説明など、専門的かつ慎重な対応が必要となります。早期に方向性を定め、専門家と連携して進めることが重要です。

 

承継は「計画→実行→モニタリング」で管理する

事業承継は一度決めて終わるものではなく、一定期間にわたって管理し続けるプロジェクトです。M&AやPMI(統合プロセス)の考え方と同様に、「計画」「実行」「モニタリング」の3段階で整理し、進捗とリスクを可視化しながら進めることが、承継失敗を防ぐポイントとなります。

計画段階でやること

承継方法の選定、後継者の明確化、承継時期の設定を行い、経営・財務・人材の現状を整理します。あわせて、株式・資産の承継方針や、関係者への説明の方向性を定め、全体のロードマップを作成します。

実行段階でやること

計画に基づき、権限移譲や後継者育成、株式移転、契約関係の整理を段階的に進めます。M&Aの場合は、PMIを意識し、経営体制や業務プロセスの引き継ぎを慎重に進めることが重要です。

進捗・リスクの定期点検

承継の進み具合を定期的に確認し、想定外の課題やリスクが発生していないかを点検します。計画どおりに進まない場合は、状況に応じて計画を見直し、柔軟に修正することで、承継の確実性を高めていきます。

 

チェックリスト① 現状把握(最初に必ずやる棚卸し)

事業承継を進めるうえで、最初に取り組むべきなのが「現状把握」です。中小企業庁でも、事業承継の初期段階では、会社の実態を客観的に把握し、強みと課題を整理することが重要とされています。現状の棚卸しが不十分なまま承継を進めると、承継後に想定外のリスクが顕在化し、経営の不安定化を招く恐れがあります。

ここでは、経営・財務・経営資源の3つの視点から、承継前に必ず確認すべき項目を整理します。

経営・事業の棚卸し

まずは、事業そのものがどのような構造で成り立っているのかを把握します。売上や利益が特定の顧客や案件に偏っていないか、事業の継続性に影響する要素は何かを整理することが重要です。

特に、建設業など許認可や契約が事業継続に直結する業種では、承継時に引き継げないリスクがないか、事前に確認しておく必要があります。

財務・資金繰りの棚卸し

次に、財務状況と資金繰りを整理します。借入金の内容や返済条件、金融機関との契約関係は、承継方法やタイミングに大きく影響します。加えて、経営者個人の連帯保証や担保の有無は、承継後のリスクや後継者の負担にも直結する重要な確認事項です。

直近数期の財務推移を把握することで、会社の安定性や成長性を客観的に評価し、承継後に必要となる対策を検討しやすくなります。

経営資源の棚卸し(知的資産)

財務数値だけでなく、目に見えにくい経営資源の把握も欠かせません。中小企業庁では、人材、技能、ブランド、顧客との信頼関係などを「知的資産」と位置づけ、事業の競争力の源泉として重視しています。

特定の経営者やキーマンに依存している業務やノウハウがないかを、属人化している部分を可視化することで、承継後も事業を安定して継続できる体制づくりにつなげていきます。

 

チェックリスト② 後継者・承継方法の確定

現状把握ができたら、次に行うべきは「誰に、どの方法で引き継ぐのか」を明確にすることです。後継者の選定や承継方法の判断を曖昧なまま進めると、途中で方針転換を迫られたり、関係者間の不信感を招く原因になります。

この段階では、後継者本人の意思や適性、育成の現実性を冷静に見極めたうえで、会社にとって最適な承継方法を意思決定することが重要です。

後継者選定チェック

後継者選定で最も重要なのは、「引き継げるか」ではなく「引き継ぐ意思があるか」を早期に確認することです。本人の覚悟が不十分なまま話を進めると、直前での辞退やモチベーション低下といったリスクが顕在化します。

あわせて、経営者として求められる意思決定力、数字への理解、社内外の利害調整力など、経営適性を客観的に確認します。また、幹部や番頭格との関係性や、承継後に支援してくれる体制が構築できるかも、成否を分ける重要なポイントです。

育成計画チェック(目安:5〜10年)

後継者は「決めて終わり」ではなく、計画的に育てる必要があります。一般的には5〜10年程を目安に、段階的な育成期間を設けることが望ましいとされています。

営業、採用、資金繰り、投資判断など、経営の中核となる権限を段階的に移譲し、実務を通じて判断経験を積ませていきます。また、代表交代後の現経営者の関与についても、会長職・相談役などの役割や権限を明確に線引きしておくことで、承継後の混乱を防ぎます。

承継方法の意思決定チェック(親族内/親族外/M&A)

承継方法の選択は、単純な好みではなく、経営戦略として判断する必要があります。企業価値の最大化を重視するのか、事業の継続性や理念の承継を優先するのかによって、適した方法は変わります。

また、従業員の雇用維持、取引先との関係、経営者自身の引退後の関わり方、税負担の大きさ、承継までに確保できる時間的余裕などを総合的に考慮し、最適な選択肢を検討します。早期に方向性を定めることで、後戻りのない承継計画を構築することが可能になります。

 

チェックリスト③ 株式・資産(“揉める/詰む”原因の中心)

事業承継におけるトラブルの多くは、株式や資産の扱いに起因します。中小企業庁でも、株式の分散や評価の不備、資産承継の整理不足が、承継後の経営不安定や親族間紛争につながる主要因として指摘されています。

株式・資産の整理は後回しにされがちですが、実際には承継全体の成否を左右する中核部分です。感情論に発展する前に、事実関係を整理し、構造的に対策を講じることが不可欠です。

株式の現状確認チェック

まずは、株式の現状を正確に把握することが出発点となります。株主構成が分散していないか、名義株や所在不明株主が存在していないかを確認し、将来的な意思決定に支障が出ないかを整理します。

あわせて、経営権を安定させるために必要な議決権比率を確認し、誰がどの程度の持株を保有すべきかを明確にします。また、自社株評価の概算を把握することで、贈与・相続・売買時の税負担や資金手当の現実性を検討できるようになります。

株式分散リスクへの対策チェック

株式の分散は、承継時に最も揉めやすいリスクのひとつです。生前贈与や持株整理の方針を早期に定め、誰に、いつ、どのように株式を移転するのかを明確にしておくことが重要です。

株式移転の手段についても、売買・贈与・相続のいずれを用いるのかを整理し、それぞれの税負担や資金面への影響を踏まえて検討します。

また、事業用資産を相続対策だけを理由に分散させると、結果的に税負担や経営リスクが増大するケースもあるため、分散回避の視点も含めた検討が必要です。

スキーム活用チェック(必要な場合のみ)

株式・資産の状況によっては、通常の移転方法だけでは課題解決が難しい場合があります。そのような場合に限り、承継を円滑に進めるためのスキーム活用を検討します。

持株会社の活用可否

持株会社を活用することで、経営支配を安定させつつ、株主構成や資本政策を柔軟に設計できる場合があります。また、将来的なグループ再編や事業整理を見据えた構造づくりがしやすくなる点も検討ポイントです。ただし、設立・運営コストや税務影響を踏まえた慎重な判断が求められます。

種類株式の活用可否(初出定義)

種類株式とは、議決権や配当などの権利内容を通常の株式と異なる形で設計できる株式のことです。議決権と配当を切り分けることで、経営権の集中と親族間の経済的公平性を両立できる可能性があります。

一方で、設計を誤ると将来的な対立の火種となるため、親族間の利害調整を目的とした限定的・戦略的な活用が前提となります。

 

チェックリスト④ 税務(相続税・贈与税・譲渡税の落とし穴)

事業承継における税務は、最も誤解が生じやすく、判断を誤ると取り返しがつかない分野です。相続税・贈与税・譲渡税はいずれも、承継方法やタイミングによって大きく税額が変わり、事前の試算なしに進めると、納税資金不足や経営の停滞を招く恐れがあります。

税負担の把握と納税資金の確保を前提に、制度の適用可否を慎重に検討することが求められています。

税負担の試算チェック(最低でも複数パターン)

税務対策は「一案で決めない」ことが基本です。贈与・相続・売買など複数の承継パターンについて、税額をシミュレーションし、どの選択肢が現実的かを比較検討します。

あわせて、納税資金をどのように確保するのかを具体的に整理します。現預金だけでなく、保険、配当、借入などを含めて検討し、無理のない資金計画を立てることが重要です。

また、過度な節税を目的とした資産の組み替えは、結果として事業の収益力や財務体質を弱める可能性があるため、経営への影響を踏まえた判断が求められます。

事業承継税制(納税猶予)の適用チェック

事業承継税制は、一定の要件を満たすことで、自社株式にかかる相続税・贈与税の納税を猶予できる制度です。中小企業庁のガイドラインでも、後継者の負担軽減策として位置づけられていますが、適用には厳格な要件と継続的な管理が求められます。

申請には事前の準備期間が必要で、提出書類やスケジュールを誤ると適用できません。また、承継後に要件を満たさなくなった場合には、猶予されていた税額の一括納付や利子税が発生する取消リスクがあります。

そのため、制度のメリットだけで判断するのではなく、将来的な経営の自由度やリスクも含めて、利用するかどうかを慎重に見極めることが重要です。

 

チェックリスト⑤ 法務(契約・相続・ガバナンス)

事業承継における法務の整理は、「最後の詰め」ではなく「事前に潰しておくべきリスク」です。特に中小企業では、相続・契約・ガバナンスの問題が絡み合い、承継そのものが止まってしまうケースも少なくありません。

承継後にトラブルを顕在化させないためにも、法的観点からの点検と事前整理が不可欠です。

相続・親族トラブル予防チェック

相続は、感情と法制度が最も衝突しやすい領域です。遺言や遺留分(法定相続人に最低限保障される取り分)を踏まえた設計を行わずに承継を進めると、承継後に株式や経営権を巡る紛争が発生するリスクがあります。

また、経営に関与しない親族に対しても、承継の方針や理由を丁寧に説明し、事前に理解と合意を得ておくことが重要です。

あわせて、役員変更や議決権の設計を整理し、承継後の意思決定が円滑に行えるガバナンス体制を構築しておく必要があります。

契約・許認可・リスクの点検チェック

事業承継は、契約や許認可の承継可否にも大きな影響を与えます。主要取引契約において、経営権の移転や代表者変更を制限する条項(いわゆるチェンジ・オブ・コントロール条項)が含まれていないかを確認し、承継に支障が出ないかを事前に点検します。

建設業許可や経営事項審査、入札資格など、代表者交代によって影響を受ける制度についても、手続きやスケジュールを把握しておくことが不可欠です。

さらに、未解決の訴訟、未払債務、労務トラブルなどの潜在リスクがないかを洗い出し、承継前に整理・対応しておくことで、承継後の経営リスクを最小限に抑えることができます。

 

チェックリスト⑥ 組織(従業員・幹部・現場の崩壊を防ぐ)

事業承継において、最も見落とされやすく、かつ影響が大きいのが「人と組織」の問題です。承継の進め方を誤ると、不安や不信が社内外に広がり、優秀な人材の退職や現場の混乱を招く恐れがあります。

承継を“経営者同士の話”で終わらせず、組織全体としてどう受け止めてもらうかを設計することが、事業の安定的な引継ぎには欠かせません。

社内コミュニケーション設計チェック

社内への情報共有は、タイミングと順序が極めて重要です。まずは幹部層に対して承継の背景や方針を説明し、その理解と協力を得たうえで、全社へ段階的に共有していくことで、不要な憶測や混乱を防ぎます。

あわせて、キーマンとなる人材の処遇について、役職・評価・権限を明確に設計します。承継を機に役割が曖昧になると、不満や離反につながりやすいため、将来像を具体的に示すことが重要です。

退職や離反を防ぐためにも、承継後の体制や成長の方向性を丁寧に伝え、安心感を醸成していきます。

社外コミュニケーション設計チェック

社外に対しても、計画的な説明が欠かせません。主要な取引先には、承継後の引継ぎ体制や担当窓口を明確にした説明資料を用意し、関係性が途切れないよう配慮します。

金融機関に対しては、後継体制だけでなく、今後の事業計画、返済方針、保証の整理方針などをあわせて説明することで、信頼関係の維持・強化につなげます。

社内外への適切なコミュニケーション設計が、承継後の経営安定を大きく左右します。

 

チェックリスト⑦ M&Aを選ぶ場合の追加チェック(デューデリ中心)

M&Aは、後継者不在を解決する有効な手段である一方、準備不足のまま進めると、想定外の条件変更や譲渡後の混乱を招くリスクがあります。

M&Aは単なる売却手続きではなく、事前準備から譲渡後の統合までを含めたプロセス管理が重要とされています。ここでは、M&Aを選択した場合に最低限確認すべき実務項目を整理します。

M&Aの進め方チェック(最低限の実務項目)

まず、企業価値をどのように考えるのかを整理します。バリュエーションは単なる数字ではなく、収益力、成長性、リスクを踏まえた総合的な評価であり、期待値だけで進めると交渉が破綻する原因になります。

次に、情報開示の範囲とタイミングを設計します。どの情報を、いつ、誰に開示するのかを誤ると、社内外に混乱が生じるため、段階的な開示が不可欠です。

また、仲介会社やFA(ファイナンシャル・アドバイザー)の選定にあたっては、成約実績だけでなく、利益相反の有無や支援範囲、PMIまで見据えた対応力を基準に判断します。

デューデリジェンス(買い手調査)チェック

デューデリジェンス(DD)は、買い手が対象会社の実態を把握するための重要なプロセスです。財務DD、税務DD、法務DD、労務DDを通じて、数値だけでなく、契約関係、債務、訴訟リスク、許認可の継続性などを多角的に確認します。

この段階で整理が不十分だと、条件変更や価格調整、最悪の場合は取引中止につながるため、事前に論点を洗い出し、説明できる状態を整えておくことが重要です。

PMI(統合プロセス)チェック(譲渡後の失敗回避)

M&Aの成否は、契約締結後のPMI(統合プロセス)で決まると言っても過言ではありません。経営体制や権限分掌、評価制度を明確にし、誰が何を決めるのかを早期に整理します。

また、現場オペレーションの統合が遅れると、業務効率の低下や従業員の不満につながります。主要顧客に対しても、体制変更や引継ぎ内容を丁寧に説明し、信頼関係を維持することで、譲渡後の事業安定につなげていきます。

 

チェックリスト⑧ 実行とモニタリング(計画倒れを防ぐ)

事業承継は、計画を立てた時点ではまだ半分も進んでいません。実行フェーズで止まる、あるいは環境変化に対応できず計画が形骸化することが、承継失敗の大きな要因となります。

M&AやPMIの現場では、承継を「長期プロジェクト」として管理し、進捗とリスクを継続的にモニタリングすることが常識となっています。事業承継においても同様の視点が不可欠です。

実行計画(年次ロードマップ)チェック

実行計画は、抽象的な方針ではなく、具体的な行動計画に落とし込むことが重要です。12か月、24か月、36か月といった時間軸でToDoを整理し、いつ・誰が・何を行うのかを明確にします。

あわせて、経営者・後継者・専門家それぞれの役割分担を定義し、責任の所在を曖昧にしないことがポイントです。株式移転、役員変更、金融機関への説明など、承継上の重要イベントについても事前にスケジュール化し、抜け漏れを防ぎます。

定期点検(四半期)チェック

承継計画は、環境や状況の変化に応じて見直す前提で設計する必要があります。四半期ごとに進捗をレビューし、計画どおりに進んでいるか、想定外のリスクが顕在化していないかを点検します。

問題が発生した場合には早期に是正し、場合によっては承継方針そのものを見直す判断も必要です。親族内承継からM&Aへの切り替えなど、方針転換の判断基準をあらかじめ持っておくことで、計画倒れを防ぎ、現実的な承継を実現していきます。

 

失敗しないために、まず何から着手するか

事業承継でつまずく企業の多くは、「何から始めるか」が決まらないまま時間だけが過ぎています。大切なのは完璧な計画ではなく、順序を間違えず最初の一歩を踏み出すことです。

最初の30日でやるべきことは、たった3つです。

財務・株式・保証・キーマンを整理し、会社の現状を把握すること。

② 後継者候補を定め、育成に必要な時間軸を見極めること。

③ 税務・法務の初期診断を行い、致命的なリスクを洗い出すこと。

事業承継は一人で抱えるものではありません。相談の際は、決算書3期分、株主名簿、借入一覧、役員・保証の状況が分かる資料をご用意ください。

まずは現状を可視化すること。そこから先の承継設計は、状況に応じて一緒に考えていけば十分です。

この記事の監修者
代表社員 税理士 松本 一郎
MGS税理士法人は、2003年4月に松本会計事務所として開業いたしました。
弊社は『私達は最良のビジネスパートナーとして中小企業を成功に導きます。』という理念のもと、サービスを展開しております。

現在はスタッフも増え、大阪、北大阪、北野坂、江坂の4事務所となっております。税務以外のサービスにも力を入れており、顧客の業績向上、発展のお役立ちという思いをもって日々努力をしております。
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